医薬品の分類・取扱い等 5

2026年8月27日

1. 要指導医薬品の情報提供等

(1) 対面による書面を用いた情報提供等

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品を販売または授与する場合には、その薬局または店舗において医薬品の販売または授与に従事する薬剤師(当該薬剤師)に、対面により、次に掲げる事項を記載した書面を用いて、必要な情報を提供させ、必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければなりません。

●書面に記載する情報提供の事項(要指導医薬品)

  • 当該要指導医薬品の名称
  • 当該要指導医薬品の有効成分の名称およびその分量
  • 当該要指導医薬品の用法および用量
  • 当該要指導医薬品の効能または効果
  • 当該要指導医薬品に係る使用上の注意のうち、保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項
  • その他当該要指導医薬品を販売し、または授与する薬剤師がその適正な使用のために必要と判断する事項

補足:【情報提供に用いる書面】 当該事項が電磁的記録に記録されているときは、当該電磁的記録に記載された事項を紙面または出力装置の映像面に表示する方法により表示したもの(例:モニター画面)も「書面」に含まれます。


(2) 要指導医薬品の情報提供等の方法

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品の情報の提供および指導を、次に掲げる方法により、当該薬剤師に行わせなければなりません。

●情報提供等の方法(要指導医薬品)

  • 当該薬局または店舗内の情報提供および指導を行う場所で行わせる
  • 当該要指導医薬品の特性、用法、用量、使用上の注意、当該要指導医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該要指導医薬品の適正な使用のため必要な情報を、当該要指導医薬品を購入し、もしくは譲り受けようとする者または当該要指導医薬品を使用しようとする者の状況に応じて個別に提供させ、必要な指導を行わせる
  • 当該要指導医薬品を使用しようとする者がお薬手帳(薬剤服用歴その他の情報を一元的かつ経時的に管理できる手帳)を所持しない場合はその所持を勧奨し、当該者がお薬手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該お薬手帳を活用した情報の提供および指導を行わせる
  • 当該要指導医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生した場合の対応について説明させる
  • 情報の提供および指導を受けた者が当該情報の提供および指導の内容を理解したことおよびさらなる質問の有無について確認させる
  • 必要に応じて、当該要指導医薬品に代えて他の医薬品の使用を勧めさせる
  • 必要に応じて、医師または歯科医師の診断を受けることを勧めさせる
  • 情報の提供および指導を行った薬剤師の氏名を伝えさせる

なお、お薬手帳には、要指導医薬品についても記録することが重要です。


(3) 情報提供等の前の確認

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品の情報の提供および指導を行わせるに当たっては、当該薬剤師に、あらかじめ、次に掲げる事項を確認させなければなりません。

●確認させる事項(要指導医薬品)

  • 年齢
  • 他の薬剤または医薬品の使用の状況
  • 性別
  • 症状
  • 上記の症状に関して医師または歯科医師の診断を受けたか否かの別、および診断を受けたことがある場合にはその診断の内容
  • 現にかかっているほかの疾病がある場合は、その病名
  • 妊娠しているか否かおよび妊娠中である場合は妊娠週数
  • 授乳しているか否か
  • 当該要指導医薬品に係る購入、譲受けまたは使用の経験の有無
  • 調剤された薬剤または医薬品の副作用その他の事由によると疑われる疾病にかかったことがあるか否か、かかったことがある場合はその症状、その時期、当該薬剤または医薬品の名称、有効成分、服用した量および服用の状況
  • その他情報の提供を行うために確認することが必要な事項

(4) 情報提供等ができないときの販売制限

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品の情報提供または指導ができないとき、その他要指導医薬品の適正な使用を確保することができないと認められるときは、要指導医薬品を販売または授与してはなりません


(5) 相談に応じた情報提供

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品の適正な使用のため、次に掲げる者から相談があった場合には、当該薬剤師に必要な情報を提供させ、または必要な薬学的知見に基づく指導を行わせなければなりません。

●情報提供・指導の対象

  • その薬局または店舗において要指導医薬品を購入し、または譲り受けようとする者
  • その薬局または店舗において要指導医薬品を購入し、または譲り受けた者
  • 上記の者によって購入され、または譲り受けられた要指導医薬品を使用する者

補足:【相談に応じた情報提供の対象者】

  • 「購入し、または譲り受けようとする者」は、医薬品を購入等しようと思って来店し、未だ購入等していない人のことです。
  • 「購入し、または譲り受けた者」は、医薬品を既に購入等した人のことです。
  • 「購入され、または譲り受けられた要指導医薬品を使用する者」は、既に購入等された医薬品を実際に使用する人のことです。

2. 第一類医薬品の情報提供

(1) 書面を用いた情報提供

薬局開設者または店舗販売業者は、第一類医薬品を販売または授与する場合には、その薬局または店舗において医薬品の販売または授与に従事する薬剤師(当該薬剤師)に、次に掲げる事項を記載した書面を用いて、必要な情報を提供させなければなりません。

●書面に記載する情報提供の事項(第一類医薬品)

  • 当該第一類医薬品の名称
  • 当該第一類医薬品の有効成分の名称およびその分量
  • 当該第一類医薬品の用法および用量
  • 当該第一類医薬品の効能または効果
  • 当該第一類医薬品に係る使用上の注意のうち、保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項
  • その他当該第一類医薬品を販売し、または授与する薬剤師がその適正な使用のために必要と判断する事項

(2) 第一類医薬品の情報提供の方法

薬局開設者または店舗販売業者は、第一類医薬品の情報の提供を、次に掲げる方法により、当該薬剤師に行わせなければなりません。

●情報提供の方法(第一類医薬品)

  • 当該薬局または店舗内の情報提供を行う場所で行わせる
  • 当該第一類医薬品の用法、用量、使用上の注意、当該第一類医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該第一類医薬品の適正な使用のため必要な情報を、当該第一類医薬品を購入し、または譲り受けようとする者または当該第一類医薬品を使用しようとする者の状況に応じて個別に提供させる
  • 当該一般用医薬品(第一類医薬品を含む)を使用しようとする者がお薬手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該お薬手帳を活用した情報の提供を行わせる
  • 当該第一類医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生した場合の対応について説明させる
  • 情報の提供を受けた者が当該情報の提供の内容を理解したことおよびさらなる質問の有無について確認させる
  • 必要に応じて、医師または歯科医師の診断を受けることを勧めさせる
  • 情報の提供を行った薬剤師の氏名を伝えさせる

なお、お薬手帳には、一般用医薬品(第一類医薬品を含む)についても記録することが重要です。

【情報提供の際の留意事項(第一類医薬品)】 第一類医薬品に関する情報の提供を受けた者が情報提供の内容を理解したことを確認した後でなければ、当該第一類医薬品を販売し、または授与してはならないとされています。


(3) 情報提供の前の確認

薬局開設者または店舗販売業者は、第一類医薬品の情報の提供を行わせるに当たっては、当該薬剤師に、あらかじめ、次に掲げる事項を確認させなければなりません。

●確認させる事項(第一類医薬品)

  • 年齢
  • 他の薬剤または医薬品の使用の状況
  • 性別
  • 症状
  • 上記の症状に関して医師または歯科医師の診断を受けたか否かの別、および診断を受けたことがある場合にはその診断の内容
  • 現にかかっている他の疾病がある場合は、その病名
  • 妊娠しているか否かおよび妊娠中である場合は妊娠週数
  • 授乳しているか否か
  • 当該第一類医薬品に係る購入、譲受け、または使用の経験の有無
  • 調剤された薬剤または医薬品の副作用その他の事由によると疑われる疾病にかかったことがあるか否か、かかったことがある場合はその症状、その時期、当該薬剤または医薬品の名称、有効成分、服用した量および服用の状況
  • その他情報の提供を行うために確認することが必要な事項

(4) 情報提供の義務が免除される場合

第一類医薬品を購入し、または譲り受ける者から説明を要しない旨の意思の表明があり、当該薬剤師が、当該第一類医薬品が適正に使用されると認められると判断した場合には、情報提供の規定は適用されません。


(5) 配置販売業者の情報提供

薬局開設者および店舗販売業者と同様、配置販売業者が第一類医薬品を配置する場合には、その業務に係る都道府県の区域において配置販売に従事する薬剤師に書面を用いて、必要な情報を提供させなければなりません。

なお、書面に記載する情報提供の事項は、薬局開設者または店舗販売業者の場合と同じです(P66参照)。


3. 第二類医薬品の情報提供

(1) 情報提供の努力義務

薬局開設者または店舗販売業者は、第二類医薬品を販売または授与する場合には、その薬局または店舗において医薬品の販売または授与に従事する薬剤師または登録販売者(当該薬剤師または登録販売者)に、必要な情報を提供させるよう努めなければなりません(努力義務)。


(2) 第二類医薬品の情報提供の方法

薬局開設者または店舗販売業者は、第二類医薬品の情報の提供を、次に掲げる方法により、当該薬剤師または登録販売者に行わせるよう努めなければなりません。

●情報提供の方法(第二類医薬品)

  • 当該薬局または店舗内の情報提供を行う場所で行わせる
  • 当該第二類医薬品の「名称」「有効成分の名称およびその分量」「用法および用量」「効能または効果」「使用上の注意のうち保健衛生上の危害の発生を防止するために必要な事項」、その他当該第二類医薬品を販売し、または授与する薬剤師または登録販売者がその適正な使用のために必要と判断する事項について説明を行わせる
  • 当該第二類医薬品の用法、用量、使用上の注意、当該第二類医薬品との併用を避けるべき医薬品その他の当該第二類医薬品の適正な使用のため必要な情報を、当該第二類医薬品を購入し、または譲り受けようとする者または当該第二類医薬品を使用しようとする者の状況に応じて個別に提供させる
  • 当該一般用医薬品(第二類医薬品を含む)を使用しようとする者がお薬手帳を所持する場合は、必要に応じ、当該お薬手帳を活用した情報の提供を行わせる
  • 当該第二類医薬品の副作用その他の事由によるものと疑われる症状が発生した場合の対応について説明させる
  • 情報の提供を受けた者が当該情報の提供の内容を理解したことおよびさらなる質問の有無について確認させる
  • 必要に応じて、医師または歯科医師の診断を受けることを勧めさせる
  • 情報の提供を行った薬剤師または登録販売者の氏名を伝えさせる

なお、お薬手帳には、一般用医薬品(第二類医薬品を含む)についても記録することが重要です。


(3) 情報提供の前の確認

薬局開設者または店舗販売業者は、第二類医薬品の情報の提供を行わせるに当たっては、当該薬剤師または登録販売者に、あらかじめ、所定の事項を確認させるよう努めなければなりません。

なお、確認させる事項は、第一類医薬品の場合と同じです。


(4) 指定第二類医薬品の上乗せ規制

第二類医薬品に分類された医薬品のうち、特定の使用者(小児、妊婦等)や相互作用に関して使用を避けるべき注意事項があり、それに該当する使用がなされた場合に重大な副作用を生じる危険性が高まる成分、または依存性・習慣性がある成分が配合されたもの(指定第二類医薬品)については、薬剤師または登録販売者による積極的な情報提供の機会がより確保されるよう、陳列方法を工夫する等の対応が求められます。

また、指定第二類医薬品を販売または授与する場合には、当該指定第二類医薬品を購入しようとする者等が、以下の事項を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければなりません。

  • 禁忌事項を確認すること
  • 当該医薬品の使用について薬剤師または登録販売者に相談することを勧める旨

(5) 配置販売業者の情報提供

薬局開設者および店舗販売業者と同様、配置販売業者が第二類医薬品を配置する場合には、その業務に係る都道府県の区域において配置販売に従事する薬剤師または登録販売者に、必要な情報を提供させるよう努めなければなりません。


4. 第三類医薬品の情報提供

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者が、第三類医薬品に区分された医薬品を販売または授与する場合には、当該薬剤師または登録販売者に、必要な情報提供をさせることが望ましいとされています。


5. 一般用医薬品の相談に応じた情報提供

(1) 薬局開設者、店舗販売業者の場合

薬局開設者または店舗販売業者は、一般用医薬品の適正な使用のため、以下の者から相談があった場合には、当該薬剤師または登録販売者に、必要な情報を提供させなければなりません。

  • その薬局または店舗において一般用医薬品を購入し、または譲り受けようとする者
  • その薬局または店舗において一般用医薬品を購入し、または譲り受けた者
  • 上記の者によって購入され、または譲り受けられた一般用医薬品を使用する者

(2) 配置販売業者の場合

薬局開設者および店舗販売業者と同様、配置販売業者は、配置販売によって一般用医薬品を購入し、もしくは譲り受けようとする者または配置した一般用医薬品を使用する者から相談があった場合には、その業務に係る都道府県の区域において配置販売に従事する薬剤師または登録販売者に、必要な情報を提供させなければなりません。

【情報提供に当たっての留意事項】 薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、一般用医薬品を購入し、または譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供を行った後に、販売しまたは授与しなければならないとされています。


リスク区分に応じた情報提供等のまとめ

区分説明の方法対応する専門家書面での説明義務
要指導医薬品対面により、書面を用いて説明薬剤師義務
第一類医薬品書面を用いて説明薬剤師義務
第二類医薬品説明薬剤師または登録販売者努力義務
第三類医薬品(法上の規定は特になし)薬剤師または登録販売者望ましい対応

※ 相談があった場合の情報提供は、要指導医薬品・第一類〜第三類医薬品のいずれについても義務です。

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