かぜ薬3

2026年7月29日

1. かぜ薬による主な副作用

1-1. かぜ薬による重篤な副作用

  • かぜ薬の重篤な副作用は、配合されている解熱鎮痛成分(生薬成分を除く)によるものが多いとされる
  • まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死融解症、喘息、間質性肺炎が起こることがあり、これらはかぜ薬(漢方処方成分、生薬成分のみから成る場合を除く)の使用上の注意では、配合成分によらず共通の記載となっている
  • このほか配合成分によっては、まれに重篤な副作用として、肝機能障害、偽アルドステロン症、腎障害、無菌性髄膜炎を生じることがある

1-2. かぜ薬によるその他の副作用

その他の副作用としては、皮膚症状(発疹・発赤、掻痒感)、消化器症状(悪心・嘔吐、食欲不振)、めまい等のほか、配合成分によっては、眠気や口渇、便秘、排尿困難等が現れることがある。

副作用名と、症状・障害を生じることがある主な成分

副作用名主な成分
肝機能障害アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イブプロフェン<br>葛根湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、小青竜湯、麦門冬湯
偽アルドステロン症グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸<br>カンゾウ
腎障害、無菌性髄膜炎イブプロフェン
眠気や口渇抗ヒスタミン成分(眠気については、鎮静成分でも現れることがある)
便秘コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩
排尿困難抗コリン成分(ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド)、抗ヒスタミン成分<br>マオウ

マオウによる利尿と排尿困難 生薬成分であるマオウには様々な生理活性成分が含まれており、その中には利尿作用をもたらすものがある。一方で、アドレナリン作動作用を示すエフェドリンが含まれているため、利尿作用とは反対の排尿困難を生じることもある。


2. 相互作用

  • かぜ薬は、通常、複数の有効成分が配合されているため、他のかぜ薬や解熱鎮痛薬、鎮咳去痰薬、鼻炎用薬、アレルギー用薬、鎮静睡眠改善薬などが併用されると、同じ成分または同種の作用を持つ成分が重複して、効き目が強くなりすぎたり、副作用が起こりやすくなるおそれがある
  • かぜに対する民間療法としてしばしば酒類(アルコール)の摂取がなされることがあるが、アルコールが医薬品の成分の吸収や代謝に影響を与え、肝機能障害等の副作用が起こりやすくなるため、かぜ薬の服用期間中は、飲酒を控える必要がある

3. 受診勧奨

かぜ薬の使用は、発熱や頭痛・関節痛、くしゃみ、鼻汁・鼻閉(鼻づまり)、咽喉痛、咳、痰等の症状を緩和する対症療法

3-1. 一般の成人への対応

  • 一定期間または一定回数使用して症状の改善がみられない場合は、かぜとよく似た症状を呈する別の疾患や細菌感染の合併等が疑われるため、一般用医薬品で対処することは適当でない可能性がある
  • このような場合、医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して、漫然とかぜ薬の使用を継続せずに、医療機関を受診するよう促すべき
  • 特に、かぜ薬の使用後に症状が悪化した場合には、間質性肺炎やアスピリン喘息等、かぜ薬自体の副作用による症状が現れた可能性もある
  • 高熱、黄色や緑色に濁った膿性の鼻汁・痰、喉(扁桃)の激しい痛みや腫れ、呼吸困難を伴う激しい咳といった症状がみられる場合は、一般用医薬品によって自己治療を図るのでなく、初めから医療機関での診療を受けることが望ましい

3-2. 既往症のある人への対応

慢性の呼吸器疾患、心臓病、糖尿病等の基礎疾患がある人では、基礎疾患の悪化や合併症の発症を避けるため、初めから医療機関を受診することが望ましい。

3-3. 小児への対応

  • 小児のかぜでは、急性中耳炎(呼吸器に感染してかぜを引き起こすウイルスや細菌が耳管に入り込んで増殖して起こる病気)を併発しやすいとされる
  • かぜ症状が長引くような場合には、医療機関で診療を受けるなどの対応が必要
  • 2歳未満の乳幼児には、医師の診断を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ一般用医薬品のかぜ薬を服用させることとされている

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