医薬品の分類・取扱い等 4

2026年8月27日

1. 一般用医薬品のリスク区分

(1) リスク区分とは

一般用医薬品は、その保健衛生上のリスクに応じて、第一類医薬品、第二類医薬品、第三類医薬品の3つに区分されます(法第36条の7第1項)。第一類医薬品と第二類医薬品の指定は、一般用医薬品の配合成分またはその使用目的等に着目してなされています。

区分内容
第一類医薬品①その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうち、その使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの<br>②その製造販売の承認の申請に際して第14条第11項に該当するとされた医薬品であって当該申請に係る承認を受けてから厚生労働省令で定める期間を経過しないもの
第二類医薬品その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品(第一類医薬品を除く。)であって厚生労働大臣が指定するもの
第三類医薬品第一類医薬品および第二類医薬品以外の一般用医薬品

① 第一類医薬品

第一類医薬品の規定のうち、「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品のうちその使用に関し特に注意が必要なものとして厚生労働大臣が指定するもの」とは、保健衛生上のリスクが特に高い成分が配合された一般用医薬品のことです。

また、「その製造販売の承認の申請に際して第14条第11項に該当するとされた医薬品」とは、既存の要指導医薬品および一般用医薬品と有効成分、分量、用法用量、効能効果等が明らかに異なるもののうち、一般用医薬品とされた医薬品であって、その承認を受けてから規則第159条の2に定める期間を経過しないもののことです。こうした医薬品は、一般用医薬品としての使用経験が少なく、より慎重に取り扱われる必要があるため、第一類医薬品に指定されることになります。

補足【新たに一般用医薬品とされたもの】 医療用医薬品において使用されていた有効成分を一般用医薬品において初めて配合したもの(いわゆるスイッチOTC医薬品)や、既存の医薬品と明らかに異なる有効成分が配合されたもの(いわゆるダイレクトOTC医薬品)等が該当します。

補足【規則第159条の2に定める期間】

  • いわゆるダイレクトOTC医薬品:法第14条の4第1項第1号の規定に基づく再審査期間(期間の延長が行われたときは、その延長後の期間)に1年を加えた期間
  • いわゆるスイッチOTC医薬品:法第79条第1項の規定に基づく承認条件として付された製造販売後の安全性調査期間に1年を加えた期間

ただし、承認に当たって要指導医薬品として指定されたものについては、要指導医薬品から第一類医薬品に移行してから原則1年間となります。

② 第二類医薬品

第二類医薬品は、その成分や使用目的等から「その副作用等により、日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある」保健衛生上のリスクが比較的高い一般用医薬品です。

なお、第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものを指定第二類医薬品としています。

③ 第三類医薬品

第三類医薬品は、「第一類医薬品及び第二類医薬品以外の一般用医薬品」で、保健衛生上のリスクが比較的低い一般用医薬品です。ただし、日常生活に支障を来す程度ではありませんが、副作用等により身体の変調・不調が起こるおそれはあります。

(2) リスク区分の表示

一般用医薬品の製造販売を行う製薬企業において、その一般用医薬品が、第一類医薬品、第二類医薬品または第三類医薬品のいずれのリスク区分に分類されるかを確認し、購入者等がそのリスクの程度について判別しやすいよう、各製品の外箱等に、当該医薬品が分類されたリスク区分ごとに定められた事項を記載することが義務づけられています。

(3) リスク区分の変更

厚生労働大臣は、第一類医薬品または第二類医薬品の指定に資するよう医薬品に関する情報の収集に努めるとともに、必要に応じてこれらの指定を変更しなければなりません。

これにより、第一類医薬品、第二類医薬品または第三類医薬品への分類については、安全性に関する新たな知見や副作用の発生状況等を踏まえ、適宜見直しが図られています。

  • ①第一類医薬品のリスク区分の見直し:新たに一般用医薬品となった医薬品は、承認後の一定期間、第一類医薬品に分類されますが、その間の副作用の発生や適正使用の状況等に関する情報を収集し、それらを評価した結果に基づいて、第一類医薬品、第二類医薬品または第三類医薬品に分類されます。
  • ②第三類医薬品から他のリスク区分への変更:第三類医薬品に分類されている医薬品について、日常生活に支障を来す程度の副作用を生じるおそれがあることが明らかとなった場合には、第一類医薬品または第二類医薬品に分類が変更されることもあります。

2. 要指導医薬品の販売等

(1) 要指導医薬品の販売従事者

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品を販売し、授与する場合には、薬剤師に、販売させ、授与させなければなりません。

(2) 要指導医薬品の販売相手

要指導医薬品を使用しようとする者以外の者に対しては、薬剤師等(次の者)に販売し、または授与する場合を除き、正当な理由なく要指導医薬品を販売し、または授与してはなりません(法第36条の5第2項)。

  • 薬剤師
  • 薬局開設者
  • 医薬品の製造販売業者、製造業者または販売業者
  • 医師、歯科医師または獣医師
  • 病院、診療所または飼育動物診療施設の開設者

(3) 要指導医薬品の販売方法

薬局開設者または店舗販売業者は、要指導医薬品を販売し、または授与するに当たっては、次に掲げる方法により、当該薬剤師に販売させ、または授与させなければなりません。

  1. 当該要指導医薬品を購入し、または譲り受けようとする者が、当該要指導医薬品を使用しようとする者であることを確認させる。この場合において、当該者が使用しようとする者でない場合は、法第36条の5第2項の薬剤師等である場合を除き、正当な理由の有無を確認させる。
  2. 当該要指導医薬品を購入し、または譲り受けようとする者および使用しようとする者の、他の薬局開設者または店舗販売業者からの当該要指導医薬品の購入または譲受けの状況を確認させる。
  3. ②により確認した事項を勘案し、適正な使用のために必要と認められる数量に限り、販売し、または授与させる。
  4. 情報の提供および指導を受けた者が当該内容を理解したこと並びに質問がないことを確認した後に、販売し、または授与させる。
  5. 購入し、または譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供または指導を行った後に、販売し、または授与させる。
  6. 販売し、または授与した薬剤師の氏名、当該薬局または店舗の名称および電話番号その他連絡先を、購入し、または譲り受けようとする者に伝えさせる。

3. 一般用医薬品の販売等

(1) 一般用医薬品の販売従事者

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、一般用医薬品を販売し、授与する場合には、次に掲げるリスク区分に応じて、それぞれに定める者に、販売させ、授与させなければなりません。

リスク区分販売・授与する者
第一類医薬品薬剤師
第二類医薬品・第三類医薬品薬剤師または登録販売者

(2) 第一類医薬品の販売方法

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、第一類医薬品を販売し、授与し、または配置するに当たっては、次に掲げる方法により、薬剤師に販売させ、または授与させなければなりません。

  1. 情報の提供を受けた者が当該情報の提供の内容を理解したことおよび質問がないことを確認した後に、販売し、または授与させる。
  2. 当該第一類医薬品を購入し、または譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供を行った後に、販売し、または授与させる。
  3. 販売し、または授与した薬剤師の氏名、当該薬局または店舗の名称および当該薬局、店舗または配置販売業者の電話番号その他連絡先を、購入し、または譲り受けようとする者に伝えさせる。

(3) 第二類医薬品・第三類医薬品の販売方法

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、第二類医薬品または第三類医薬品を販売し、授与するに当たっては、次に掲げる方法により、薬剤師または登録販売者に販売させ、または授与させなければなりません。

  1. 当該第二類医薬品または第三類医薬品を購入し、または譲り受けようとする者から相談があった場合には、情報の提供を行った後に、販売し、または授与させる。
  2. 販売し、または授与した薬剤師または登録販売者の氏名、当該薬局または店舗の名称および当該薬局、店舗または配置販売業者の電話番号その他連絡先を、購入し、または譲り受けようとする者に伝えさせる。

4. 一般の生活者に販売したときの記録等

(1) 販売した医薬品の情報

① 薬局医薬品、要指導医薬品、第一類医薬品に関する情報

以下のとき、次に掲げる事項を書面に記載し、2年間保存しなければなりません。

  • 薬局開設者:薬局医薬品、要指導医薬品または第一類医薬品を販売し、または授与したとき
  • 店舗販売業者:要指導医薬品または第一類医薬品を販売し、または授与したとき
  • 配置販売業者:第一類医薬品を配置したとき

記載事項:

  • (a) 品名
  • (b) 数量
  • (c) 販売、授与、配置した日時
  • (d) 販売、授与、配置した薬剤師の氏名、情報提供を行った薬剤師の氏名
  • (e) 医薬品の購入者等が情報提供の内容を理解したことの確認の結果

② 第二類医薬品、第三類医薬品に関する情報

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、第二類医薬品または第三類医薬品を販売し、授与し、または配置したときは、次に掲げる事項を書面に記載し、保存するよう努めなければなりません(努力義務)。

  • (a) 品名
  • (b) 数量
  • (c) 販売、授与、配置した日時
  • (d) 販売、授与、配置した薬剤師または登録販売者の氏名、情報提供を行った薬剤師または登録販売者の氏名
  • (e) 第二類医薬品の購入者等が情報提供の内容を理解したことの確認の結果

(2) 購入者の情報

薬局開設者、店舗販売業者または配置販売業者は、医薬品を販売し、授与し、または配置したときは、当該医薬品を購入し、または譲り受けた者の連絡先を書面に記載し、保存するよう努めなければなりません(努力義務)。

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